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あぶらの基本~油脂の種類

あなたの中には、”あぶら”というだけでなんとなくからだに悪いイメージもありませんか?
でも人間にとっては切っても切り離せないほど健康にとっては超重要な存在です。

なんたって、あぶらは細胞の膜や脳の一部も作っているのですから。

動物性と植物性

そんなあぶらですが、2種類あるということを覚えておきましょう。
それが『動物性』と『植物性』です。

動物性のあぶら(脂)

主に動物からとれる”脂”で、常温で固体が基本です。
四角い形になっているあぶらをイメージしてみてください。

動物性の脂を知るポイント

  1. 動物からとれる
  2. 固まった固体の状態
  3. ラード、牛脂、バターなどの種類がある
  4. 飽和脂肪酸が多い

動物性の脂は、摂りすぎると血液ドロドロになるので摂らない方がいい」と言われる理由としては、飽和脂肪酸が多いことが挙げられます。

植物性のあぶら(油)

植物からとれる”油”。常温で液体となっています。
料理で使うようなサラダ油のことですね。

植物性の油を知るポイント

  1. 植物からとれる
  2. とろみのあるサラサラとした液体の状態
  3. 菜種油、大豆油、ごま油、オリーブオイルなどがある
  4. 不飽和脂肪酸が多い

このタイプはさらにオメガ3、オメガ6、オメガ9という種類に分かれ、様々な油があります。油によってメインの脂肪酸が違い、健康に対する機能性も変わってきます。

魚油(魚の油)

少し特殊なのが魚の油。
『魚油』は正しくは動物性の仲間。それなのに植物性みたいにサラサラしており、漢字も「油」です。

魚油を知るポイント

  1. 魚からとれる
  2. サラサラとした液体の状態
  3. EPA、DHAといった成分が含まれる

上記2つの油脂と比べて、魚の油はちょっと特別。
どう特別なのかは、また後ほど説明します。

このような‘油’と‘脂’を合わせて「油脂」と呼びます。

からだに悪いあぶらはどれ?

では動物性、植物性、魚油。
この中で、からだに悪いものはどれでしょうか?

一見すると 「動物性脂肪」が悪いものだとあなたも思うかもしれません。
でも実は、植物性が安全というわけでもないのです。

動物性の脂の食べ過ぎると…

悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化などの原因になる

植物性の油(リノール酸)を食べ過ぎると…

心臓病や認知症のリスクが高まる

大切なのはバランス。特定の油だけをとりつづけることなく、バランスを考えてあぶらを選ぶのが一番です。

どの油においても、酸化した油は使用禁止。これは腐るのと同じようなものです。
安いからといって買ったまま何ヶ月もおいている油は悪くなっています。

また植物油の中には加熱するだけで酸化するものもあり、揚げ物用に使い回しているとどんどん悪くなります。

ジャンクフードに使われる油はどんな油?

では、ジャンクフードで使うのはどんな油なのか?

なんとなく動物っぽいから動物性?
でも油で揚げてるから植物性??

ここからはジャンクフードの油をみていきましょう。

パーム油

アブラヤシが原料である調理用の油。
ファストフードと言えばまず『パーム油』と覚えておいて差し支えありません。

調理にパーム油が使われるのには理由があります。

日本人が食べる油の第2位

パーム油はいろんなものに使われています。

日本人が食べるパーム油の量は1年間に4kgと言われ、菜種油についで2番目に多く食べている油なのです。

菜種油はお店でも並んでいますが、パーム油はお店には並んでいません。
そのため存在を知る人も多くなく、「見えない油」とまで言われます。

植物油脂と書かれたものに注意!

お菓子などの原材料名をみてみましょう。おそらく「植物油脂」と書いてあるのでは?

植物油脂とは植物性の油脂で、どの油とは決まっていません。
多くの場合、パーム油が使われていると考えられています。

なぜ植物油脂と呼ぶのか?

ところで、植物性のサラサラしたものは‘油’なんだから、油脂はおかしいのでは?と思いませんか?

実は、パーム油には飽和脂肪酸が多く含まれています。つまり、パーム油は植物性でありながら、動物性の特徴もあるのです。

常温で固体になる珍しい油としても知られています。

使われている油の名前が書いてあることもある

油が気になったら、原材料名を見てみるクセをつけるといいですよ。中には、使われている油の名前が書かれているものがあります。

あなたも料理で、揚げ物に強い「こめ油」を使って揚げたなら、食べさせてあげる人にそう主張したいですよね?

それと同じで企業も、良い油を使ったものには名前を書くのです。

パーム油のメリット

揚げ物にもお菓子にも使われるパーム油。
なぜこうもパーム油が使われるのかというと、実はメリットが多い油だからです。

酸化に強い

種類によって、サラダ油は加熱すると酸化するものがあります。揚げ物には使えないため、油選びには注意が必要です。

しかしパーム油は酸化に強い油。そのため、揚げ物にも使えるんです。

仕上がりが良い

パーム油を使うと揚げ物はサクっと仕上がり、ツヤも良くなるのでお店では重宝されます。

お家では難しいのに、お店ではサクサクとおいしい揚げ物が食べられるのは、パーム油のおかげかも

安い

一斗缶の大きいもので大量に仕入れるので安く済みます。

コンビニのファストフードが安く買えるのは、油が安いからと言っても過言ではありません。

パーム油のまとめ

酸化しにくく安い上に、サクッと揚がっておいしいのがパーム油。

多くの食品に使われるのも納得です。

マーガリン、ショートニング

パンに塗るものの代名詞的存在でもあるマーガリン。一般的な食品にも使われます。

ショートニングは、お菓子などによく使われ、サクサク系のお菓子の原材料名の常連です。

人工的な油である

マーガリン、ショートニングは人工的な油です。

植物油は植物から、動物油は動物から抽出されるのに対して、
マーガリン、ショートニングは人間が作ったものなんです。

その原料は油脂。つまり、植物油、または動物油などをつかって作っています。

マーガリンはバターの代わり

マーガリンは、バターの代わりに生まれました。

バターは動物性脂肪でカロリーも高く、血液をドロドロにしやすい上に高額なため、食卓ではマーガリンがよく使われるようになりました。

ショートニングはラードの代わり

ショートニングはラードの代わりに誕生。

ラードも同じく動物性脂肪でバターと特徴は同じ。

ショートニングは油脂とガスを混ぜて作っています。
クッキーのサクサク感が表現可能で、お菓子などには人気。

いろんなものに使われている

マーガリン、ショートニングは、菓子パンなどでもよく使われます。
原材料名の欄を見てみましょう。

両方ともいろんな食品に使われるため、パーム油と同じく見えないあぶらの仲間と捉えてもいいのではないでしょうか。

マーガリン、ショートニングのまとめ

もともと高額のバター、ラードの代わりにつかえる油脂。
それでいて安く使えるのだから、大した発明品ですね。

トランス脂肪酸

パーム油、マーガリン、ショートニング
これだけ見てみると、非常にメリットが多いジャンクフードの油。

では好きなだけ食べてもいいのでしょうか?

残念ながら、「YES」とは言えないのが現状です。
そこで知っておいてほしいのが『トランス脂肪酸』です。

これはよくある脂肪酸とは形がちょっと違うタイプのもので、油の製造工程の中で生まれてくるものです。
※脂肪酸とは、油の中心成分みたいなものです。

マーガリン、ショートニング、パーム油が使われた食品に含まれる

これらにはトランス脂肪酸が含まれていると言われます。

原材料名にこの名前がついていれば、トランス脂肪酸を摂ってしまう可能性を考えてもいいでしょう。

油の製造工程で生まれる

含まれていると言っても、あとからトランス脂肪酸を混ぜるわけではありません。
製造工程の中で、勝手に生まれてしまうものなのです。

例えばパーム油やサラダ油は、大量生産のために「石油系の材料」をつかって油を取り出しますが、これを取り除くために高温処理します。

このとき、加熱で酸化するとともに、トランス脂肪酸が生まれてしまうのです。

マーガリンの場合は、硬めて形をつくるために「水素」を加えるのですが、これがトランス脂肪酸を生み出す原因となっています。

そのため、ジャンクフードにおいて、トランス脂肪酸は切っても切り離せない存在なのです。

トランス脂肪酸はどんな風にからだに悪いの?

トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすことが分かっています。

悪玉コレステロールは、たくさんあると血管に張り付く性質があり、これが血管にダメージを与え、血管病・心臓病の原因になるのです。

これを取り除くのが善玉コレステロールですが、トランス脂肪酸はさらにこれを減らしてしまう。
そのため状況は改善できずますます状態をひどくします。

日本でトランス脂肪酸が禁止されない理由

理由として、トランス脂肪酸入りの食べ物を食べる量が、禁止されている国よりも少ないことが挙げられます。

厚生労働省は日本人のトランス脂肪酸の摂取量について、以下のように話しています。

平均値で、総エネルギー摂取量の0.3%であることが分かっており、(中略)通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられています。

トランス脂肪酸の摂取が多い方をみても(一部略)、WHOの勧告(目標)基準を下回っています。

出典:厚生労働省「トランス脂肪酸に関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091319.html

とはいえ気をつけなくてもいいわけではなく、
農林水産省、厚生労働省でもトランス脂肪酸専用ページをつくり、注意を呼びかけています。

量としては問題ないものの、 世間的には気を付けていこうという風潮が高まっています。

日本にはトランス脂肪酸の表示義務がありませんが、最近はトランス脂肪酸含有量を記載している食品もあるのです。

また、トランス脂肪酸を減らそうという動きもあります。

メーカーの努力で減ってきている

トランス脂肪酸を下げたマーガリンなども発売されるようになりました。

製造工程の中で、トランス脂肪酸の発生を抑える工夫をしているのです。

良いパンにはこういったマーガリンをつかっています。これなら安心して食べられますね。

トランス脂肪酸のまとめ

  • ジャンクフードにはトランス脂肪酸が含まれると考える
  • たくさん食べるほど状態が悪くなる
  • 最近はお店側の意識が高まってきているが、食べ過ぎていいわけではない

知っておきたい健康的なヘルシー油

ジャンクフードの油はからだに悪い。

それが分かったところで、ではからだに良い油とはどんなものなのか?

これからヘルシーなジャンクフードのお店や商品も増えてくるはずです。

今後こういう名前も聞くことがあるはずですから、今のうちに知っておきましょう。

オリーブオイル

なんとなくヘルシーで健康的というイメージがある「オリーブオイル」。
あなたも聞いたことはありますよね。

オリーブオイルの基本と種類

オリーブの実からとれる油。「オレイン酸」という健康にも嬉しい脂肪酸がメインとなっている油です。

酸化には強いのですが、オリーブの実はキズに弱いので、大切に手摘みされ作られたものが良いオリーブオイルです。

からだに良い選び方

「エクストラバージンオリーブオイル」は、手摘みされ、酸化がほとんどない(0.8%以下)という良質なオリーブオイル。

ただし日本に流通するエクストラバージンオリーブオイルの中には、”まがいもの”も存在すると言われています。その理由は、日本の規格がゆるかやなため。

オリーブオイルのことが書いてあったら、酸度がいくつか、製法について書いてあるかみてみるといいでしょう(加熱しないコールドプレス製法が良い)。

青魚の油

最初に「魚の油は特別」とお話しましたが、まさしく健康にうれしいからです。
「魚はからだに良い」と言われる理由の一つが油にあります。

オメガ3の油が摂れる

青魚の油には『オメガ3』が含まれていることで知られ、長年研究が続いています。
最近は以下のオメガ3を効率的に摂るため、魚油由来のサプリも出ています。

魚の油が持つオメガ3脂肪酸の種類

  • EPA(エイコサペンタエン酸)
  • DHA(ドコサヘキサエン酸)
魚のからだにうれしい食べ方

魚を焼くと油が落ちてしまうため、生がおすすめ。
揚げるとやはりほかの油を摂ることになるため、生魚がベストです。

えごま油、あまに油

この2つの油も人気が出てきています。
これまではオメガ3といえば魚以外では摂るのが難しかったのですが、 他の油でも摂れるようになってきました。

オメガ3のαリノレン酸を持っている油

えごま油、あまに油で摂れるのが『αリノレン酸』。これもオメガ3の仲間で、体内でEPAやDHAに変換されるものです。

油ですが、非常に酸化に弱いため、加熱調理には使えません。

あまに油、えごま油を手軽に取り入れる方法

ドレッシングにすると手軽にとれます。あまに油、えごま油と混ぜて自家製ドレッシングにもできますし、
「アマニ油入りドレッシング」もあるので、試してみては。

まとめ

ジャンクフードに使われる油のことはなんとなくわかりましたか?

メリットあるから使われるのですが、安いものには理由がある。

日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、規制をかけるほどではないとのことですが、
下手したら朝・昼・夜と、一日中パーム油やマーガリンなどトランス脂肪酸を食べている可能性もあるわけです。

なので、お昼ご飯をサラダだけにしてみるとか、オリーブオイルをかけてみる、生魚を食べてみるということをおすすめします。

オメガ3なら、サプリで摂ることもできます。

当サイトで挙げるヘルシーとは、「からだにやさしい」という意味であり、食べることで健康を増進・病気を治癒するものではありません。食生活においては、主食・主菜・副菜を基本に、五大栄養素をバランス良く取り入れることが奨励されています。
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